国際コミュニケーション学科―学科理念― あなたの今夜の食卓を眺めてみてください。ごはん、みそ汁、マグロの照り焼き、エビのてんぷら、ほうれん草のおひたし、だとしましょう。ごはんは石垣島から、みそや豆腐は沖縄本島産、マグロは南太平洋で捕れたもの、エビはベトナム南部メコンデルタの養殖もの、ほうれん草は県外。でもみそ、豆腐や照り焼きに使うしょう油の原料の大豆は中国産、てんぷらの衣にする小麦粉は米国産。このように、普通の食卓に並ぶ料理ひとつとっても、私たちは世界とつながっています。 マグロばかり買って食べ続けると「漁業資源が枯渇する」と国際会議で漁獲枠を制限されます。エビをどんどん輸入するものだから、メコンデルタのマングローブ林は次々に切り倒されてエビの養殖池に姿を変えて行きます。「食べる」ことひとつにも、世界の経済や環境が関わっていますし、意識しなくても、私たちはさまざまなレベルで国際社会との関係を深めているのです。 このような現状の中、食糧問題だけでなく、エネルギー、環境、民族や宗教の対立など、グローバルに解決すべき問題も多くあります。しかしコミュニケーションの相手地域の人々の性格(国民性)や生活、文化や社会などへの理解不足によるトラブルが世界のあちこちに生まれているのも現実です。関わる相手の理解への努力と平和の実現がなければ、健全なコミュニケーションは成り立ちません。 国際コミュニケーション学科では、上に例をあげた食糧、エネルギーだけでなく、あらゆる分野において、ひとりひとりがもはや地球全体へのかかわりを否定できなくなっている現代、地球上のいろいろな人々とつながる人材を養成することを理念としています。みなさんがこの学科で、多様な文化的背景を持つ学生や教職員たちとことばを交わしながら、あるいは海外の提携校に短期?長期の留学を試みながら、また英語?中国語?韓国語その他の語学などの資格試験にトライしながら、将来は沖縄の、そして人類の未来に、何かを刻める人となってほしいと思います。そのために、私たち教職員はあなたたちのそばに居て、努力を続けながら応援していきます。大发体育官网_澳门博彩监察局国際コミュニケーション学科
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